【試合前に“負ける未来”ばかり浮かぶのはなぜ?】ネガティブイメージを断ち切る方法
こんにちは!
「常に現場主義」を掲げ、アスリートのメンタルを支えています。
スポーツメンタルコーチの石井大樹です。
「自分の力を出せずに終わるイメージが湧いてきてしまう…」
そんな失敗や悪いイメージが先に来てしまうという相談を多くのアスリートからもらいます。
そのくらい、試合前に良いイメージが作れず、
悪いイメージ、負ける未来が先に来てしまうアスリートが多いということなのかなと思います。
そこで今回は「試合前にくるネガティブイメージを断ち切る方法」についてお伝えしていこうと思います!
試合前に浮かぶ“負けのイメージ”は異常じゃない
試合前、ふと頭に浮かぶのは勝つ未来ではなく、
- ミスする未来
- 負ける未来
「どうしてこんなイメージばかり浮かんで来るんだ…」
そう落ち込む選手は少なくありません。
でも実は、この現象は“異常”でも“メンタルが弱い証拠”でもないんです。
脳の仕組み上、人は危険や失敗を先に想像するようにできているからなんです。
【脳科学】脳の仕組みが示す“ネガティブ優位”の3つの理由
実は我々、人間の脳には“ネガティブ優位”になる理由がちゃんとあるんです。
それを理解することで、
「ネガティブな自分はダメだ…」そんな自分を責めてしまうことから、
きっと解放される気付きが得られるはずです。
生存本能の名残
脳には、
「危険を回避することを優先する」
という仕組みが存在します。
なぜなら、我々人間にとって一番重要であるのが「生存」だからです。
太古の昔から私たち遺伝子に刻まれた生存本能がそうさせると言われています。
だからこそ、未来を予測するときにまずリスクを想像しやすいという傾向があります。
扁桃体の働き
私たちの脳には「扁桃体」と呼ばれる部分があります。
扁桃体は、恐怖や危険を処理する部分になり、
恐怖や危険を感じると、扁桃体が活性化されることがわかっています。
特に、試合のような“結果が重要な場面”では活性化しやすく、
- 失敗するかもしれない
- また負けたらどうしよう
こうした過去の経験と現在の不安が結びつくことで、扁桃体が活性化し、
ネガティブ情報を増幅させてしまうんです。
脳の予測のクセ
「過去の失敗体験」が強く残ってしまっていると、
それを未来の予測に使いやすくなります。
なぜなら、先ほども伝えたように脳は「生存」を第一に考えます。
だからこそ、大きな失敗を避けるためにも、
過去の失敗体験を、未来の予測に使いやすくなり、
その結果、“負けの未来予想”が繰り返されてしまうことになるんです。
ネガティブイメージを断ち切る2つの方法
ネガティブ優位になってしまう人の脳の仕組みをお伝えしてきました。
つまり、ネガティブが浮かぶのは自然な反応なんです。
脳の仕組みとしても、浮かんでしまうのは仕方のないこと。
にも関わらず、多くのアスリートは「ネガティブを完全に消し去ろう」とします。
だからこそ、浮かんできたものを消そうとせず、放置もせず、
“浮かんだ後にどう扱うか”がとても大事になってきます。
①イメージの“方向”を変える
頭の中で負ける未来が流れ始めたら、
それを無理に消そうとせずに、
「映像の続きを“勝つ未来”に置き換える」ということが有効になります。
〇例:
「相手に点を取られる」イメージが浮かんだら、
→その直後に「自分が取り返すシーン」まで想像し直す。
これを繰り返していくことで、
脳は「不安が来てもリカバリーできる」と学習することができます。
②意識の“出口”を作るセルフトーク
ネガティブな感情や、不安が浮かんできたときに、
頭の中で、自分に言い聞かせるように言葉を添えるのも効果的です。
-
〇例:
- ミスしたらどうしよう→“でも準備はやってきた”
- 負けるかも→“最後まで戦うだけだ”
このように、ネガティブ感情に対して“出口となる言葉”を決めておくと、
不安やネガティブが浮かんできても、頭の中に長居させずに済みます。
ネガティブを“消そうとしない”ことが第一歩
試合前、負ける未来が浮かぶのは、おかしいことではありません。
脳の自然な働きなんです。
むしろ、不安を感じるくらい勝ちたいと思っている証拠だし、
本気で競技に向き合ってきた証拠だとも言えます。
大事なのは、それを力ずくで消すことではなく「扱い方を知ること」です。
- 失ネガティブが浮かぶのは自然なこと
- 浮かんだ後の“映像の書き換え”と“セルフトークで出口を作る”
これらの習慣を持ち、継続していくことで、
試合前のイメージを少しずつ変えることができます。
ぜひ参考にしてください!
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