迷ったときこそ、初心に帰る──原点が支えるメンタル術

2025年11月26日

迷ったときこそ、初心に帰る──原点が支えるメンタル術

こんにちは!
常に現場主義」を掲げ、アスリートのメンタルを支えています。
スポーツメンタルコーチの石井大樹です。

どんなに経験を積んでも、どれだけ実力を高めても、

「最近、うまくいかないな…」

そんな風に感じる瞬間は誰にでも訪れるのだと思います。

  • 試合で緊張が抜けなかったり
  • 練習の成果が出なかったり

そんな時ほど、人は不安や焦りに心を奪われがちです。

でも実は…

不安や緊張に迷いそうな時ほど、

「初心に帰る」ことが、心を整える最もシンプルで強力な方法なんです。

今回は、迷いそうな時、うまくいかないときこそ、

初心に帰る重要性という視点でお伝えしていきます。

初心に帰るとは、「自分の原点」を思い出すこと

初心に帰るとは、ただ昔を懐かしむことではないんです。

それは、

「自分がなぜこの競技を始めたのか?」

「何を大切にしてきたのか?」

これらを思い出すことなんです。

例えば、

  • 最初にボールを触った時のワクワク感
  • 初めて試合に出た時の、あの緊張と高揚感

「ただ楽しくて、夢中でやってた頃の自分」

を思い出すことが、今の自分を再び前に進めてくれる力になるんです。

心理学では、これを「自己決定理論」と呼びます。

アメリカ・ロチェスター大学の心理学者。

エドワード・デシ、リチャード・ライアンによる研究で、

人が本来持っている「内発的動機付け」、つまり、

  • 好きだからやる
  • やりたいからやる

そういった気持ちが、最も高いパフォーマンスと幸福感を産むことが示されています。

初心に帰るというのは、この「内発的動機付け」をもう一度思い出す作業なんです。

不安や緊張に負けそうな時、原点があなたを支える

アスリートは経験を重ねるほど、

周りの期待や結果に意識が向きやすくなります。

  • 勝たなきゃ
  • 評価されなきゃ
  • 結果を出さなければいけない

そんなプレッシャーの中で、自分を見失ってしまうこともあります。

でも、初心に帰ることで、

「自分が何のために競技をしているのか」

という本質に戻ることができます。

脳科学的に見ても、これは非常に理にかなっているんです。

心理的な不安や緊張を感じる時、脳では「扁桃体」という恐怖や不安を司る部位が活性化し、

その結果、集中や判断を担う「前頭前野」という部位の働きが一時的に低下することが知られています。

しかし、「自分の原点」「目的」を思い出すことで、

前頭前野が再び活性化し、冷静さと集中力を取り戻すことができるんです。

つまり、「初心に帰る」というアプローチは、

科学的にも「心を整えるスイッチ」として機能しているんです。

初心を思い出すことで、ブレない自分に戻る

初心に帰ると、不思議と心の迷いが少なくなります。

なぜなら、そこには「自分が信じてきた積み重ね、軸」があるからです。

  • 誰かに褒められるためじゃなく、純粋にうまくなりたいと思っていたあの頃
  • ただ勝ち負けよりも、プレーそのものを楽しんでいた自分
  • 地道な基礎練習を、飽きもせずに積み重ねていた自分

その「原点」は、今もあなたの中にちゃんと残っているんです。

忘れているだけ、消えてはいません。

そして、それを思い出すことが「自分を信じる力」を取り戻すきっかけになるんです。

迷ったときこそ、原点に帰る勇気を

多くの選手が「迷い」を感じたとき、何か新しいことを足そうとします。

  • 新しい練習方法
  • 新しいルーティン
  • 新しい考え方

でも、そういうときこそ一度立ち止まってほしいです。

本当に必要なのは「新しいこと」ではなく、

「大切にしてきたことを思い出すこと」かもしれません。

初心に帰ることとは、後ろを向くことではなく、

「前を向くための確認作業」なんです。

初心は、迷いを照らす灯り

初心に帰るというのは、決して「昔に戻る」ことではありません。

過去の自分を「今の自分を支える力」に変えることです。

  • 上手くいかない時ほど、基礎や基本を大切にする
  • 競技を始めた頃の純粋な気持ちを思い出す

その土台があるからこそ、今の自分が迷わずにいられるんです。

迷いそうなときこそ、初心に帰ることができたら、

どんな良い変化が起こりそうでしょうか?

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この記事を書いた人

石井 大樹

大学アメフト時代に人間関係に苦しみ心から競技に集中できず、平凡な選手として引退。
「愛するスポーツを嫌いになって欲しくない」
「心から好きな競技に集中してほしい」
そんな思いから就職した会社を退職後、脳と心の仕組み、スポーツ科学を学ぶ。

現在はプロ〜学生アスリートまで、
“スポーツに本気で向き合うアスリート”を対象に最先端のスポーツメンタルコーチングを提供。

プロ入団、世界大会出場、リーグ昇格、アジア選手権入賞、全日本優勝などを選手と共に経験。
「情熱を注ぐスポーツに心の底から集中できるアスリートを増やすこと」がミッション。

「常に現場主義」をモットーに、アスリートと同じ温度感を共有し、支えることが信念。