勝ちよりも「勝ち方」を描けていますか?

勝ちよりも「勝ち方」を描けていますか?を詳しく解説

こんにちは!
常に現場主義」を掲げ、アスリートのメンタルを支えています。
スポーツメンタルコーチの石井大樹です。

「勝ちたい」
「結果を出したい」

アスリートとして、本気で競技と向き合っていたら、誰もがそう思うはずです。

  • 勝つために努力をする
  • 勝つために犠牲を払う
  • 勝つために毎日を過ごしている

でも、少しだけ視点を変えてみてほしいんです。

___あなたは、“勝ち方”を描けていますか?

今回は、勝つこと以上に「勝ち方」の大切さをお伝えしていきたいと思います。

勝つことはゴールじゃない。超一流は“どう勝つか”まで問い続けてる

スポーツメンタルコーチとして活動し始めて、早くも7年が経ちました。

これまでにいろんな競技の、いろんなカテゴリーのアスリートをサポートしてきました。

今回はわかりやすく、プロアスリートを事例に出しますね。

はっきり言って、結果にこだわるのはプロとして当然です。

なぜならプロの世界では、

  • 数字で評価され、
  • 勝敗で収入が左右し、
  • 約束された来年の活躍や条件はなく、
  • 毎年フレッシュなライバルが増えていく
  • その中で結果を出すことが試される

そんな世界で、毎日戦っているのがプロアスリートです。

だからこそ「勝ち」に執着する気持ちがあるのは当然だと思います。

でも、もし勝ち方にこだわる選手ほど、長く愛されるとしたら、どうでしょうか?

ただ勝つだけでなく、「どう戦い、どう勝ったか」___その過程にこそ、その人の美学が表れます。

  • 「圧倒的に勝ちたいのか」
  • 「接戦を制して勝ちたいのか」
  • 「自分のスタイルを貫いて勝ちたいのか」

勝ち方に目を向けると、

目標が“結果”だけでなく、自然と“プロセス”に変わっていきます。

そしてそのプロセスこそ、あなたというアスリートの生き様が表れるとしたら、どうでしょうか?

プロセスに目が向くから、成長し続けられる

心理学では、「結果目標」「プロセス目標」という考え方があります。

  • 「結果目標」
    →優勝する、タイムを縮める、といった最終的な結果を追うもの
  • 「プロセス目標」
    →呼吸を整える、自分のリズムを維持する、といった行動の質や心の在り方を追うもの。

ダニエル・カーネマン(プリンストン大学 名誉教授)の研究では、

人は結果ばかりを追うと視野が狭くなり、冷静な判断をしにくくなることが分かっています。

だからこそ、勝ち方___つまり「どう戦うか」というプロセスに目を向けることで、

焦りやミスを減らし、安定したパフォーマンスが発揮しやすくなるんです。

さらに、エドウィン・ロック(メリーランド大学)とゲイリー・レイサム(トロント大学)の研究では、

  • 「具体的で少しチャレンジングな目標を持つこと」
  • 「そこにフィードバックを重ねていくこと」

これらが、成長を促すということがわかっています。

つまり、“勝ち方=プロセス”に意識を置くほど、

練習の質も上がり、パフォーマンスに変化が生まれ、成長のスピードが変わるということです。

勝ち方には“その人の生き方”が出る

勝ち方にこだわるということは、

言い換えれば、“自分の生き方にこだわる”ということでもあります。

  • どんな努力を選び
  • どんな苦しみを受け入れ
  • どんな瞬間に笑うのか

その積み重ねが「自分らしい勝ち方」をつくります。

たとえば、どんなに結果を出しても、

“誰かを踏み台にしてまで勝つことを自分が望まない”のであれば、

それはあなたの中に無意識の「勝ち方の美学」があるということ。

勝ち方を描ける選手は、勝敗に振り回されず、状況に惑わされず、

どんな場面でも“自分のスタイル”で戦える。

それこそがまさに、本物のプロフェッショナルにふさわしいですよね。

プロフェッショナルにふさわしい生き方とは

勝つことだけを目指すのではなく、

「どのように勝つのか?」

勝ち方を通じて「どう生きたいか」を問うこと。

その問いを持っている選手ほど、練習に意味が宿り、行動に一貫性が生まれます。

「どう勝ちたいか」を考えることは、

「どう在りたいか」を考えることと同じです。

勝ち方にこだわる人は、たとえ負けてもブレないです。

なぜなら、勝利を“通過点”に変え、勝利のその先にある「在り方」を体現できているかを見ているからです。

あなたは、どんな勝ち方を描いていますか?

そして、その勝ち方は、あなたがなりたい自分にふさわしい生き方ですか?

繰り返しになりますが、結果を追うことは「アスリートとして当然の責任」です。

けれど、“勝ち方”にこだわることで、結果の先にある成長や信念に出会うことができます。

勝ちよりも、勝ち方を描く。

ぜひ参考になれば幸いです^^

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この記事を書いた人

石井 大樹

大学アメフト時代に人間関係に苦しみ心から競技に集中できず、平凡な選手として引退。
「愛するスポーツを嫌いになって欲しくない」
「心から好きな競技に集中してほしい」
そんな思いから就職した会社を退職後、脳と心の仕組み、スポーツ科学を学ぶ。

現在はプロ〜学生アスリートまで、
“スポーツに本気で向き合うアスリート”を対象に最先端のスポーツメンタルコーチングを提供。

プロ入団、世界大会出場、リーグ昇格、アジア選手権入賞、全日本優勝などを選手と共に経験。
「情熱を注ぐスポーツに心の底から集中できるアスリートを増やすこと」がミッション。

「常に現場主義」をモットーに、アスリートと同じ温度感を共有し、支えることが信念。