【楽観的だけは危険】楽観的が必ずしも良いわけではない理由
楽観的な人が羨ましい…自分も楽観的になりたい…!
「楽観的に考えること」
いつも悲観的に考えてしまったり、何か心配事があるときは楽観的になれたらいいのになんて考えることもあると思います。
楽観的な人って常に明るくて、ポジティブなイメージがありますよね。
しかし、実は楽観的なだけでは危険なんです。
今回は、「楽観的が必ずしも良いわけではない理由」について解説していきます。
自分が納得できる最高の未来を迎えるために、
悲観的に考え、準備し
楽観的に対応する。
そう考えたら、不安な気持ちも悪くない。
不安があるからこそ、安心するための準備ができる。
そう考えたら、不安な気持ちとどう向き合えますか?
— 石井タイキ@背中押し屋 (@senaka_push) March 28, 2020
スポーツメンタルコーチとして活動している私はこのサイトや各種SNSでも
「「結果にふさわしいメンタルをデザインする」」をコンセプトに情報を日々発信しています。
いつも楽観的に考えられるようにならなきゃダメだ…!
少しでもこのように思っていたら、ぜひ最後までお付き合い下さいm(__)m
楽観的もいき過ぎれば、それは無謀
楽観主義であると…
- 物事においてポジティブでいやすい
- 明るく前向きに捉えることができる
- 深く考え込みすぎない傾向にある
このように良い面が色々とあります。
しかし、楽観的もいき過ぎればそれは無謀です。
楽観的を意識するあまり、結果的に自らのパフォーマンスを下げてしまう場合もあります。
その理由を詳しくお伝えしていきます。
認知的方略は4つのタイプに分けられる
- 自分自身の記憶や思考などをもとに物事をどのように捉えるか、そしてそれらの結果からどのような行動計画を示していくか
認知的方略とは…
この認知的方略は4つのタイプに分けられます。
この画像からもわかるように、方略的楽観主義(ここでいうパフォーマンスが高い楽観主義)だけが高いパフォーマンスを発揮できるわけではありません。
将来のパフォーマンスの見込みが低い、つまり悲観的で不安を抱えていても高いパフォーマンスを発揮することができるということがわかると思います。
一方で、楽観的に考えていたとしてもパフォーマンスを発揮できない場合もある(非現実的楽観主義)ということです。
楽観性バイアス:「自分は大丈夫!」という偏った認識
- 人間心理における用語の一つであり、危険な物事を目にしても自身には危険はないと考えてしまう認識の偏り
楽観性バイアスとは…
昨今、世界的にコロナウィルスが猛威をふるっています。
特に日本は世界的に見ても、コロナウィルスへの対応が少々楽観的な部分があると個人的に思います。
今のこの世の中だからこそ、このワークについて考えてみて下さい。
つまり、一般的にはポジティブに見える楽観的も、一歩間違えれば非常に危険な行動につながるということです。
根拠のない楽観的思考を繰り返したら、どんな未来が訪れるでしょうか?
楽観的・悲観的を合わせ持つことが重要
楽観的なことが必ずしもプラスに働くというのは大きな勘違い。
ということが今までの内容で理解できたと思います。
- 楽観的な思考・行動
- 悲観的な思考・行動
本当に重要なのはこれらを合わせ持ち、必要な場面で使い分けることです。
悲観的だからこそ徹底的に準備できることもある
先ほども説明しましたが、
未来への不安を抱えていても高いパフォーマンスを発揮することができる認知的方略である「防衛的悲観主義」
この考え方は、過去に高いパフォーマンスを発揮していたとしても将来や現在において自己のパフォーマンスに低い見込みを持ちます。
簡単にいうと、不安により自分への期待値が低いということです。
三日後のテストで残り何十年もある人生が決まってしまうとしたら、さすがに不安にもなりますよね。笑
だからこそ…
- 不安だからこそ、徹底して準備する
- 不安だからこそ、最悪の状況をリハーサルしておく
このように行動できたら、テストの結果はどうなりそうでしょうか?
楽観的だからこそ努力の質をより高められる
一方で、
「楽観的だからこそ努力の質がより高くなり、悲観的な人より高いパフォーマンスを発揮できた」
という研究もあります。
- 楽観的な人は困難や障害にぶつかっても、それを心理的に小さく評価しほんの少しの努力をすれば簡単に乗り越えられると考える。
- 楽観的な性格の人は競争意欲が強く、仮に失敗したとしてもさらに努力をする傾向があり、楽観的な人ほど努力を厭わないとも言える(性格特性)
しかし、一方で悲観的な人たちも不安だからこそ、徹底的に準備します。
ここからわかることは、
悲観的な状態よりも楽観的な状態の方が努力の質(学習効率)が高いということです。
だからこそ、
どちらか一方ではなく楽観的な面と悲観的な面、両方を兼ね備えることがパフォーマンスを最大化する上で重要なポイントになります。
楽観的に対応するために悲観的に考えよう
一番伝えたいことは、「無理に楽観的になる必要はない」ということです。
楽観的な状態を意識するあまり、自分のパフォーマンスを落としていませんか?
悲観的な状態を“悪い状態”だと決めつけてはいませんか?
自分のパフォーマンスを最大限に引き出すために、楽観的・悲観的を合わせ持つことができたら、
どんな素晴らしい変化があるでしょうか?