“信念の共有”がチームパフォーマンスを安定させる
皆さんはチームにおいて「信念の共有」をしっかりとできていますか?
強いチームほど「言葉の定義」が明確。
言葉の定義が明確というのは、共通の認識を持ってるということ。5人いたら5人全員が
「いちご=美味しい」と答える感じ。重要なのは、
「うちのチームでは、“いちご=美味しい”です」と
全員が胸を張って言えるかどうか。— 石井タイキ/スポーツメンタルコーチ (@senaka_push) July 28, 2021
スポーツメンタルコーチとして活動している私はこの当サイトや各種SNSで
「結果にふさわしいメンタルをデザインする」をコンセプトに情報を日々発信しています^^
“信念”を共有し“共通の認識”を持つチームはブレない
“良いチーム”を作るために大切なことは何だろう?
スポーツに限らず、一度はこのような疑問を持ったことがあると思います。
“良いチーム”をなんと定義するかによりますが、“良いチーム”にはいくつかの共通点があります。
- チームの信念を共有している
- 共通の認識を全員が持っている
その中の一つとして、“良いチーム”は必ずと言っていいほど上記の2つができています。
そして、これらができているチームはとにかくブレない。
ブレないので目標へまっすぐに進んでいくことができます。
今回はその理由について解説します。
チームパフォーマンス=個人パフォーマンスの掛け算
まず最初にお伝えしたいことは、「チームパフォーマンス=個人パフォーマンスの掛け算」ということ。
心理学において「リンゲルマン効果(社会的手抜き)」というものがあります。
●リンゲルマン効果(社会的手抜き)とは
集団で共同作業を行う時に、
1人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下する現象。
1人の時の力の量を100%とした時、
2人の場合は93%、3人では85%、
このように1人あたりの力の量が低下する。
人数が増えれば増えるほど、リンゲルマン効果による影響を強く受けやすくなります。
このことからわかるように、チームパフォーマンスは足し算ではなく「掛け算」によって算出されます。
だからこそ、チームパフォーマンスを高めるには誰か1人が突出するよりも、全員が少しずつ向上することが重要なんです。
信念を共有できてるチームほど安定した力を発揮できる
「チームに関わる人数が多いほどパフォーマンス低下のリスクが上がる」ということが理解できたと思います。
しかし、実はこれには例外があるんです。
“信念を共有・共通の認識を持っているチーム”はリンゲルマン効果によるパフォーマンス低下の影響を受けにくいことが科学的にわかっています。
そして、この「信念を共有・共通の認識を持つ」ことを心理学では「集団効力感」と言います。
●集団効力感とは
課題/目標の達成に必要なことに対するチームで共有された信念
例)目標達成のためには「多くの失敗から多くを学ぶ」ことが必要だ
→チーム内でこの共通認識を持つ人間が多ければ多いほど
「集団効力感が高い」と言える。
さらに、この集団効力感は“試合中の行動と関係がある”とされています。
つまり、集団効力感を高めることで行動の変化を促し、それが常に安定した高いパフォーマンス発揮に繋がるということです。
だからこそ、信念の共有・共通の認識を持つことがとても重要なんです^^
信念を共有・共通の認識を持つ=チームワーク
最後にある言葉をご紹介して終わりたいと思います。
組織にとって個人の能力はたいせつである。
しかし、それ以上に勝敗を分ける大きな原因となるのは、チームワークなのだ
これは、元サッカー日本代表監督であり現役時代はブラジル代表として世界的に活躍したジーコ氏の言葉です。
- チームの信念を全員が理解している
- 全員が共通の認識を持ってプレーできる
このように思い行動できたら、チームにどんな素晴らしい変化があるでしょうか?
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました^^