メンタルを整えるためのイメージの作り方
「試合や本番でメンタルを整えることができたらいいのに…」そんな悩みを抱えてませんか?
そんな悩みを抱えている方は、この記事が役に立つかもしれません。
この記事では、メンタルを整えるためのイメージの作り方についてお伝えしています。
メンタルを整えるためにイメージ作りは大きな影響を与える
こんにちは!
スポーツメンタルコーチの石井大樹です。
日頃、メンタルコーチとしてアスリートを現場でサポートする中で、
- 試合になると普段通りにプレーできない
- 本番になると弱い
そんな相談を多くもらうのですが、実はそんなアスリートにこそ、
「イメージの作り方」を知り、ぜひ練習して欲しいと思っています。
というのも、想像してみて欲しいのですが…
「もし、イメージ次第でパフォーマンスが大きく変わるとしたら、どう思いますか?」
- イメージでパフォーマンスが変わるなんて最高じゃん!
- イメージでパフォーマンスが変わったら苦労しない
いろんな捉え方があると思います。
私がこれまでいろんな競技の選手と関わってきた経験から、
「本番で力を出せないアスリート」の多くが、「本番に対して悪いイメージ」を持っています。
だから試合本番で本来の力が発揮できない…。
しかしそれは言い換えれば、イメージ通りのパフォーマンスになっているとも言えます。
だからこそ「イメージの影響の大きさ」は計り知れないと感じています。
現在も私がサポートしている、とある競技の選手の話です。
約2年間、表彰台から遠ざかり、思うようなプレーできなかったにも関わらず、
コーチング開始から半年の間、
「イメージの作り方」を工夫したことで全日本大会で優勝
という結果を残しました。
そのくらい「イメージの影響力」は大きいんです。
そこで今回は、「メンタルを整えるためのイメージの作り方」をお伝えしていきます。
メンタルを整えるイメージとは「GOODイメージ」を作ること
メンタルを整えるイメージとは、ざっくり言うと「GOODイメージ」を作ることです。
多くのアスリートが、本番で力を発揮できないことに悩んでいます。
それはつまり、
「練習と試合本番でのパフォーマンスにギャップがある」ということ。
この現象には、
先ほど伝えたように「試合本番への悪いイメージ」が関係しています。
簡単にまとめると、
- 悪いイメージがある→悪いパフォーマンスになりやすい
- 良いイメージがある→良いパフォーマンスになりやすい
ということになります。
なぜそうなるのか?
実は「人の脳の仕組み」にその理由があるんです。
イメージするだけで脳は実際に活動していると錯覚する
ではこれから伝えることを「より鮮明にイメージ」してみて下さい。
目の前に実物のレモンがあるわけでもない、
実際に食べたわけでもないのに、口の中に唾液が出てくる感覚があったと思います。
このことからも、
私たちの脳は「イメージと現実を区別できない」ようにできています。
なので、
・試合で悪いイメージが生まれる
→
・実際に悪いパフォーマンスになってしまう
というのは、脳の機能としては「正常に働いている」と言えるんです。
言い方を変えれば、
普段通りの力が出せないのは、
「普段通りのイメージが作れていないから」ということになります。
そのくらい、多くのアスリートは無意識に
「パフォーマンスを下げるイメージ作り」をしてしまっているんです…。
【研究結果】イメージとパフォーマンスの関係性
2005年のバイオメカニズム学会誌の中で紹介されている研究報告で、
「体の動きとイメージ」について興味深い報告がされています。
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/sobim/29/1/29_1_31/_pdf/-char/ja)
💡動きの模倣とイメージトレーニング
スキーの連続ターンの映像を観察させた場合、
映像のモデルのターンに合わせて筋電図上にいちいち克明な反応を示すだけでなく
映像なしで目をつぶって心の中でスキーのターンをやってもらった場合にも、
先の実験で示したGSR(皮膚電気反射)の波形とほとんど同じものを再現する。
(学会誌から抜粋)
ざっくり言うと、
「イメージしただけで、体は実際に活動している時と同じ反応を起こす」
ということが報告されています。
この研究からも「イメージとパフォーマンスの強い繋がり」が見えてきます。
パフォーマンスを高めるイメージ作りのコツ
では、どうすればパフォーマンスを高めるイメージ作りができるのか?
そのためのコツがあるので、今回特別にお伝えしていきます!
ポイントとなるコツは「2つ」です。
- 「五感全て」を意識すること
- 「具体性」を持たせること
この2つになります。
まずは人の五感である「視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚」
これら全てを意識してイメージを作ることです。
実際にその場にいると錯覚するくらい五感をフルに使うことが重要です。
人が外部から得る情報の約8割が「視覚からの情報」だと言われています。
なので、ほとんどのアスリートは「映像でのイメージ」には取り組んだ経験があるかもしれません。
しかしそれだけだと、「脳を錯覚」させるには足りないと私は考えています。
だからこそ、五感をフルに使いたいのです。
そのためにも、2つ目のコツである「具体性を持たせる」ことがポイントです。
イメージが抽象的だと、五感が働きにくいからです。
「美味しい食事」よりも、「出来立てのハンバーガー」の方が、視覚だけでなく嗅覚や味覚にも働きかけてくるのが分かると思います!
なのでイメージが具体的であればあるほど、五感が働くイメージになっていきます。
イメージの作り方次第でメンタルが整いパフォーマンスUPに繋がる
具体的な良いイメージを作っていくことがメンタルを整えていくことに繋がる
ということをこれまでにお伝えしてきました。
どんなイメージを持つかによって、発揮できるパフォーマンスは大きく変わっていきます。
だからこそ、まずはイメージ作りのコツを押さえ、
少しずつ「良いイメージ」を作れるように練習していくことが大事です。
誰しも、いきなり良いイメージが作れるわけではありません。
競技の練習と同じように、イメージも繰り返し練習することで精度が上がっていきます!
まずは、漠然としているイメージを「具体的なイメージ」にするところから始めてみて下さい^^
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!