【取り組みが劇的に変わる】子供のメンタルを育てる5つの方法
子供のメンタルを育てるには、どうすればいいんだろう?
こんな悩みを解決に導いていきます。
「強い子に育って欲しい」
やはり、子供に対してそのように育ってほしいと願うのが親心であったり、指導者なのかなと思います。
「強い子」をどんな子供なのかをどう定義するかにもよりますが、自分で考える力や行動力のある子供は「強い子」と表現できると思います。
そこで今回はそんな強い子に育ってもらうために、
「取り組みが劇的に変わる、子供のメンタルを育てる5つの方法」を具体的に解説していきます。
- 親御さん
- チームの監督・コーチ
- 学校の先生
- その他、子供と多く関わる方
こういった子供とより多くの接点がある方向けの内容となっています。
スポーツメンタルコーチとして活動している私はこのサイトや各種SNSでも
「「結果にふさわしいメンタルをデザインする」」をコンセプトに情報を日々発信しています。
自分が使っている「言葉の質」は
自分の内面の一番外側。「言葉の質」がその人の内面の第一印象になる。
だからこそ、使う言葉や伝え方を選ぼう。
「言葉の質」が高まれば、内面が後からついてくる。
— たい@背中押し屋 (@senaka_push) 2019年2月19日
子供のメンタルを育てられる指導者になりたい…!
こんな風に少しでも思っていたら、ぜひ最後までご覧くださいm(_ _)m
子供のメンタルを育てる5つの方法
結論から言うと、以下の5つがこの記事で紹介したい内容になります。
- 子供が自分で考える時間を作る
- 子供に対して対等に接する
- 目の前のことを楽しめる工夫をする
- 個性を尊重する
- できなかったことよりできたことを認める
この5つを実践することで、子供のメンタルを育み、目の前のことへの取り組み方が劇的に変わります。
また、信頼関係を築く上でもかなり有効なので、今の時期だと新チーム・新しいクラスの担任になったなど、ぜひ活用してみてください。
子供が自分で考える時間を作る
1つ目は、「子供が自分で考える時間を作る」ということです。
大人である私らはどうしても子供たちより長い時間を生きているので、子供を想うからこそ間違った行動を起こす前に答えを教えてしまいがちです。
しかし、それは子供のために見えるようで子供の自分で考える能力を養うキッカケを奪っているのです。
そういった先に答えを教えてしまうことを続けていると、子供がどんなマインドを身に付けるかと言うと…
- 答えがないものにも答えを求めてしまい凝り固まった思考になる
- 自分で考える力が乏しいため、すぐに諦める
- 他人任せになりやすい
あなたの考える「強い子」とは真逆ですよね?
だからこそ、子供自身に問いかけ考える時間を作ることが大切です。
- 問題を解決するにはどうしたらいいと思う?
- それをやるためにどうしたらいいと思う?
- 〜どうしたら?
このように3〜4回ほど「どうしたら?」と問いかけてあげて下さい。
ここで1つ重要なポイントがあります。
それは、もし子供の出した結論が指導者であるあなたの意見と違っていても、そのままやらせてみること。
やってみた結果、自分で何かに気付くはずです。
その積み重ねが「自分で考える力」を養うことに繋がります。
子供に対して対等に接する
2つ目は、「子供に対して対等に接する」ということ。
非常に残念ですが…
- 長く生きている方が偉い
- 長く生きている方が正しい
といった指導者がいることも事実です。
その中で、「教えてやっている」という考えが生まれると悪い意味での上下関係ができあがってしまいます。
そうすると、次第に子供は疑問に思ったことを口に出せなくなっていきます。
指導者が恐怖の対象となり…
- 自分の充実感を優先(×)
- 指導者の納得感を優先(○)
このように考えるようになってしまいます。
これが続くことで、意思表示が苦手になってしまうことあります。
だからこそ、指導者が常に子供に対して対等に接することで…
- 疑問を遠慮なくぶつけられる
- 知らないことは知らないと言える
- 風通しの良い関係が築ける
このように子供がのびのびと意思表示できる環境を作ることができます。
目の前のことを楽しめる工夫をする
3つ目は、「目の前のことを楽しめる工夫をする」ということです。
小学生低学年~中学年のスポーツクラブなどで「勝つために厳しく指導するチーム・指導者」が存在しますが、個人的にあまり良くないなと思っています。
なぜなら…
- 勝つために厳しく指導する→結果に繋がる(×)
- 楽しくて好きだから厳しく指導されてもやり切れる→結果に繋がる(○)
私たち大人でさえ、ただつらいことを続けることはできません。
つらくても、そこには「続けたい・やり切りたい」と思う自分を突き動かす「何か」があるからそれが原動力になるのです。
であれば、本当に大切なことは…
- 厳しく指導し、結果に繋げる(×)
- 目の前のことに夢中になるくらい全力で楽しめる・好きになること(○)
「試合で勝つ」などはあくまでこの過程から生まれる結果であり、楽しむという過程こそが大切です。
現に、人は楽しむことで脳内からドーパミンという快楽を感じるホルモンが分泌されます。
このドーパミンが分泌されることで、勝つための努力でさえ…
めちゃくちゃ楽しい!もっともっと練習したい!
こんなふうに感じます。
あなたも小さいころ、ゲームに夢中になって気付いたら数時間が過ぎていた、なんて経験があると思います。
だからこそ、指導者は「コレは楽しいものだ!きっとみんなも好きになるよ!」
というスタンスで子供たちにまずは全力で楽しむことができる環境を整えることが重要です。
好きでもない・楽しくもないことに全力になれるでしょうか?
ましてや、結果を出すために厳しく指導されたりしたら取り組んでいることに対してあなたならどういう感情を抱きますか?
子供の内側から溢れる純粋な思いを大切にしてあげて下さい。
個性を尊重する
4つ目は、「個性を尊重する」ということです。
全く同じ人間というのは存在しませんよね?
兄弟でも考え方や価値観は違うし、見た目や能力も違います。
しかし、一方で…
- みんなと同じでなければいけない
- 人と違うことは恥ずかしいことだ
いわゆる「同調圧力」というものが強く根付いてしまっているのも事実です。
人は自分の理解の範囲を超えたものを恐怖する(わけがわからないものは怖い)ので、無意識に否定したくなります。
だからこそ、私ら指導者は…
- お互いを分かり合うためにみんな同じにしよう(×)
- お互いが違うことを理解し、みんなで認め合おう(○)
こういったスタンスで子供たちと接していくことが大切です。
そうすることで、子供は人と違ってるのは当たり前で、堂々としていいんだと思えるようになります。
できなかったことよりできたことを認める
5つ目は、「できなかったことより、できたことを認める」ということです。
よく、失敗を直してほしいという子供を思うあまり…
ここがまだミスが多い!あれができてない!
などと言った指導をしばしば目にします。
しかし、実はこれは逆効果です。
私たち人間の特性として、「ネガティブに注目しやすい」というものがあります。
その中で、できていないことに注目した指導を続けていたら子供はどんなふうに思うでしょうか?
おそらく…
ここができてない…あれもできてない…どうして私はできないことばかりなんだろう…
「自分はできない人間」という思い込みが生まれる原因にも繋がりかねません。
だからこそ、指導者は「できたことに注目する」という観点で子供に対して指導していくことが大切です。
そうすることで、子供は…
- 「自分にもできる」という自己効力感が生まれる
- 小さな変化が積み重ねとなり自信に繋がる
- どんどん主体的に行動できるようになる
こういったポジティブなサイクルを回すことができます。
この考え方を応用したもので「褒め方の本質・やる気を引き出す褒め方のコツ」を別の記事で解説していますので合わせて読むことをおすすめします。
子供のメンタルを育むことができれば勝手に成長する
これまで子供のメンタルを育てるための方法をお伝えしてきました。
既に勘の良い方はお気づきかもしれませんが、子供のメンタルを育むことができれば、子供は勝手に行動し、勝手に成長していきます。
- 自分で考える
- 自分で選ぶ
- 自分で修正する
- 自分で行動する
こういったサイクルを自分で考えて回していきます。
では、子供のメンタルを育てることで、具体的にどういったメンタル・スキルが養われるのかを具体的に解説していきます。
「正解を作るメンタル」が養われる
私ら人間には大人から子供まで、女性も男性も、年齢も関係なくそれぞれが独自の価値観や考え方を持っています。
だからこそ、〜すれば良いという「正解」はないと思っています。
(厳密に言うと、自分だけの正解が存在するのみ。)
ですが、この存在しない「〜すれば良い」という魔法の方程式を必死に探すあまり…
- 自分の信念から外れる可能性がある
- 視野が狭くなりやすい
- 存在しないものを探し続けるので精神的に疲弊する
このような状態になりやすいです。
しかし、「正解を作るメンタル」が養われることで…
- 正解を見つけ出す(×)
- 正解は見つけるものではなく自分で作り出すもの(○)
このように考えることができると、結果を出すための「過程」をより大切にできます。
そうすることで、「人は人・自分は自分」と考えられるようになり、他人の言葉に振り回されることなく今自分のやるべきことに集中して目的のために積み重ねることができます。
自分で考える力が身に付く
子供ほど、大人のように枠にはまった先入観や義務感が薄いので、自分の信念さえ見つかればどんどん自分で考えていくことができます。
子供ほど、自由な発想で大人には思いもつかないような想像力を発揮できます。
自分で考える力が身に付くことで…
- 頭の中にある発想力をどうすれば現実にできるか考えられるようになる
- 発想力を形にする上で何が必要なのか考えられるようになる
- そのために必要なことを行動していける
このように自分自身で本人だけの正解に近付いていくことができるようになります。
全てを子供へ教える必要はなく、本人がいかに考え、行動できるようになるかが大切です。
努力を努力と思わなくなる
優秀な指導者は子供に強要はさせません。
だからこそ子供は本当に自分のやりたいこと・興味のあることを自分の目でジャッジし、取り組むことができるのです。
そういった整備された環境に身を置くことで、メンタルが育まれ…
- 好きなことに全力で打ち込める
- 面白いからやめられない
- 努力を努力と思わなくなる
という最強のポジティブループを作ることができます。
あなたが当事者なら…
- 誰かに決められた目標のために努力をする
- 自分が純粋に好きで楽しいからやりたくてやっている
どちらの方が実力を発揮・もしくはやる気が出るでしょうか?
当然、後者ですよね。笑
子供も全く同じです。
さらに子供の場合はさらにこの反応が顕著に出ます。
だからこそ、努力を努力と思わなくなるほど夢中になれるものを見つけられるように様々なものに触れる機会をぜひ設けるような環境を整えていくといいですね。
子供のメンタルを育てることこそ指導者の本質
これは完全に私の持論ですが、
「指導者は教える必要はない、指導者とは『指し示し、導く存在』だ」
このように思っています。
もし、子供に対して何か不安を感じていることがあるならまずは自分の接し方や使っている言葉を振り返ってみて下さい。
子供はあなたを映す鏡です。
この記事を読んでもらったことで、「指導者として振り返るキッカケ」になれば嬉しいです。
「子供のメンタル」について下記の記事でいろんな角度から解説しているので、合わせて読むのがベストです。