損得勘定の先に向き合うべき“本当の自分”が待っている
皆さんは物事を“損得勘定”だけで物事を考えてしまっていませんか?
スポーツメンタルコーチとして活動している私はこの当サイトや各種SNSで
「結果にふさわしいメンタルをデザインする」をコンセプトに情報を日々発信しています^^
本当に向き合うべき自分は損得勘定の先にある
○○するより△△した方がメリットが大きい!
このように考え、行動することは日常生活でもたくさんあると思います。
最初に伝えておくと、それが悪いという話ではありません。
ただ、“損得勘定だけでしか考えられない”となると自分と向き合うのは非常に困難になります。
人は基本的に損得勘定で物事を判断する
まず大前提として、人は基本的に損得勘定で決断する傾向があるということです。
- この選択にはどんなメリットがあるか?
- この選択にはどんなデメリットがあるか?
何かを選択・決断するときはこのように「損得勘定」で物事を考えます。
これは心理学の観点からも同じことが言えます。
心理学において「損失回避」というものがあります。
○損失回避とは
人は何かを得るよりも、何かを失う方が強い感情を抱く。
人はこのような性質を持つため、
現在手にしているものを失うことに対して敏感であり
それを回避しようとする強い傾向性を持っている。
それは何かを選択するときも同じで、
「この選択によって損するかどうか」を考えやすい。
このようなことからも、人がそもそも損得勘定で考えやすいことがわかります。
これは人が生きる中で様々なマイナスな出来事・経験から自分を守るために働いています。
また、行動する前に一旦考えることにも繋がるので、損得勘定そのものが悪いわけではありません。
“損得勘定だけでしか考えられない”のが問題ということです。
情熱や粘り強さは損得勘定からは生まれない
しかし、人は時として「後先考えずに選択・行動」する瞬間があります。
それが“情熱や粘り強さを発揮するような自分と向き合う瞬間”です。
- 自分はどんな人間か?
- この状況をどう考えるべきか?
- 自分のような人間はこんな時どう振る舞うべきか?
スタンフォード大学名誉教授でもある社会学者ジェームズ・マーチによると、
人が後先考えずに行動するときはこのように考えると言います。
上記のような思考に共通する点は「“自分という存在”について考える」という点です。
つまり、“自分と向き合う”ということは損得勘定を超えた先にあるということです。
“GRIT やり抜く力”で有名な心理学者アンジェラ・ダックワース氏も
「“やり抜く力が高い人”は自分の中にある興味・関心を明確にし育てている」
このように著書の中で語っています。
だからこそ、損得勘定だけでしか考えられない状態では、
自分と向き合い、内なる情熱や粘り強さを引き出すことは厳しいということです。
“自分の中の秤(はかり)”を持つことが向き合うきっかけとなる
最後にある言葉をご紹介して終わりたいと思います。
人より頑張ることなんてとてもできない、あくまでも秤(はかり)は自分の中にある
これは、10年連続200本安打、日米通算4257安打を記録しプロ野球における通算最多安打の世界記録としてギネスにも認定されたイチロー選手の言葉です。
- 損得勘定ではなく“自分がどう感じたか”
- 他人ではなく“自分がどうしたいか”
このように考えることができたら、どんな素晴らしい変化があるでしょうか?
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました^^