メンタルトレーニングだけでは限界がある【トレーニングとコーチングの違いとは?】メンタルコーチングの可能性
つい最近、日本でもメンタルの重要性に気付き様々な手法を取り入れるようになっていますね。
個人的にとても嬉しく思います。
その中でよく聞くのが
メンタル強くしたいです!
メンタルトレーニングで心を鍛えたい!
最近よく耳にします。
ちなみに私はメンタルコーチとして普段活動しています。
そもそもメンタルトレーニングとメンタルコーチングの違いって何なのか?
メンタルトレーニングに限界があるってどういうことなのか?
メンタルコーチである私が詳しく解説していきます。
- トレーナーとは教育する人、コーチとは導く人
- メンタルトレーニングには限界がある
- メンタルに強いも弱いもない
メンタルトレーナーとメンタルコーチの違い
私自身、メンタルコーチとして活動している中でよく間違えられるのですが
メンタルトレーナーなんでしょ?
いいえ、私はメンタルコーチです。笑
何が違うの?とか思ったそこのあなた。
分かりやすいように説明していくのでしっかりついて来てくださいね!
メンタルトレーナーとは教育する人
メンタルトレーナーとは教育する人のことを指します。
例)緊張してしまう人に対して
- 呼吸法で心拍数をコントロールし緊張を和らげる
- 身体の筋肉を緩め、無駄な力を抜くことで緊張を和らげる
- リラックスできる動画・音楽などを見て緊張を和らげる
などの方法を本人へ伝える・教えるという人のことを指します。
つまり本人のメンタルを教育する人ですね。
スポーツで例えると分かりやすいですね。
今まで部活動をやっているとトレーナーと言われる存在がチームにいた経験がある方もいるでしょう。
そのトレーナーさんは「足が速くなるようなトレーニング」や「身体を大きくするトレーニング」を教えてくれたと思います。
そのメンタル版ということです。
メンタルコーチとは導く人
メンタルコーチとは導く人のことを指します。
例)緊張してしまう人に対して
- 緊張してしまうという根っこにある原因を特定する
- その原因を解放するお手伝いをする
など方法を伝えることよりも、本人のパフォーマンスを制限している原因を特定し、解放するお手伝いをすることにより求める
結果に相応しいメンタルに導く人です。
スポーツで例えると…
コーチという選手を勝利へと導くために「勝つためのヒント」をくれたり「分析する人」がいた経験がある人もいると思います。
そのメンタル版になります。
コーチという言葉の語源
語源は「馬車」
動詞としてのコーチ(coach)は
「大切な人をその人が望むところまで送り届ける」という意味です。
ちなみに高級ブランドのCOACHのデザインも馬車の形をしています。
この語源からも
「目的地へ導く、送り届ける手伝いをする」
という意味合いが伝わって来ますね。
メンタルトレーニングには限界がある
メンタルトレーニングとメンタルコーチングの違いを理解して頂いたところで
メンタルトレーニングの限界について触れていきます。
そもそも「トレーニング」という言葉にどのようなイメージを持っていますか?
国語辞典によると…
- トレーニング:訓練、鍛練、練習
という意味があります。
ここから読み取れるイメージは
「今よりも強く、鍛える」
というものだと思います。
メンタルに強いも弱いもない
メンタルコーチである私は
「メンタルに強いも弱いもない」と思っています。
そもそも「メンタルが強い」とはどのような状態なのでしょうか?
そして何を基準に「強い・弱い」のでしょうか?
そこにあるのは本人の中にあるセルフイメージ(思い込み)であり
その結果、行動・パフォーマンスが制限されているのです。
つまり
本人の思い込みがそこに存在しているだけで
メンタルの強さ・弱さという概念は存在しません。
強いて例を挙げるならば…
- 「プレッシャーに強い」という思い込み
- 「プレッシャーに弱い」という思い込み
という見方であれば強弱をつけることも可能ではありますが
プレッシャーに強いのとメンタルが強いというのはイコールにはなりません。
「メンタルトレーニング」は対症療法になりやすい
先ほどもお伝えしましたが
メンタルトレーニングとは「メンタルを教育」する人であり
教える・伝える人なのです。
前述した例で説明します。
例)緊張してしまう人
この人にいくら心拍数を整える方法やリラックスする音楽を聴いてもらってもその場は緊張を和らげて乗り切れるかもしれませんが
「どうして緊張してしまうのか」
という根本的な問題が解決していないので、違う試合でまた緊張をしてしまい本来の力を発揮できないでしょう。
シンプルに言うと…
- 腰を痛め、湿布を貼る
- 痛いところ(腰)を動かす
- また痛みが再発・悪化する
本当に腰の痛みを取りたければ
- 骨の歪みを治す
- 間違った動きを正しい動きに直す
- 弱い筋肉を鍛えて負担を減らす
などの根本的な解決をするはずですよね?
メンタルでも同じです。
これがメンタルトレーニングに限界がある理由です。
メンタルコーチは気付きのキッカケを与える存在
メンタルコーチである私はクライアントに対して
〜ですよ!〜するといいですよ!
という伝え方はしません。
私の考え方として
「人は人を変えることはできない」というものがあります。
もし人が人の何かを変えることができたのなら
体に悪いよ〜
と人から言われながらも過度な飲酒や喫煙を続ける人はとっくにいなくなっているでしょう。
悪い習慣をやめるときは誰かに言われたときではなく、自分でそう決めたときですよね?
つまりメンタルコーチがクライアントを結果に相応しい存在にするのではなく
あくまで気付きのキッカケに触れる機会を増やし、導くだけなのです。
だからこそ正解はなく、本人が気付き、本人の力で思い込みを解放し
本来のパフォーマンスを発揮してもらうことがゴールになります。
まとめ
世間では、まだまだ
「メンタルトレーニング」、「メンタルトレーナー」
という言葉が印象強いです。
この記事をキッカケに
メンタルコーチングの可能性を知って頂ければ幸いです。
- トレーナーとは教育する人、コーチとは導く人
- メンタルトレーニングには限界がある
- メンタルに強いも弱いもない
今一度、矢印を内側に向け自分と向き合ってみましょう。
そうすれば昨日とは違う何か良いことに気付けるかもしれません。