【褒めて伸ばすの本質】やる気を引き出す褒め方のコツとは?
褒めて伸ばすっていうのが主流になってきてるけど、甘やかしているだけだったり本当にそれが相手のためになるか疑問…褒め方のコツとかあるなら知りたい!
そんな疑問に答えます。
- やる気を引き出す褒め方のコツ
- 「褒めて伸ばす」の本質とは
スポーツメンタルコーチとして活動している私はこの当サイトや各種SNSで 「結果にふさわしいメンタルをデザインする」をコンセプトに情報を日々発信しています^^
メンタルコーチとして活動していて今後、「教育」にも携わっていきたいと考えている私ですが、ここ最近指導者の問題が多く取り上げられていますね。
特に小学校教育などは大人になってからもそこで得た経験が大きく作用するので個人的にとても大切な時間だと思っています。
しかし最近、「褒めて伸ばす」ことを勘違いしている人が多いなと感じています。
うちの子は褒められて伸びるので叱らないでください!
なんていう親御さんもいるという声を聞き、びっくりしています。
そこで今回は「褒めて伸ばすの本質」と「やる気を引き出す褒め方のコツ」をわかりやすく解説していきたいと思います。
実際に行われた実験の結果の内容なども合わせて紹介していきますので、
褒めて伸ばすって具体的にどんな褒め方をすればいいの?
という方はぜひ最後までご覧下さい。
褒めて伸ばすコツは「過程」を褒めること
結論として、褒めて伸ばすコツは「過程(努力)を褒めること」です。
なーんだ、そんなこと?
と思ったあなた、本当にできていますか?
私たちが思っている以上に「言葉の力」は大きいです。
似たようなニュアンスでも自分が意図しない伝わり方をしてしまったり、そんなつもりがなくても相手を傷付けてしまったりします。
だからこそ、指導者(親御さん、先生、監督)は相手への伝え方に対して真摯に向き合うべきだと思っています。
それではさらに詳しく解説していきます。
スタンフォード大学の実験
アメリカのスタンフォード大学では小学4年生を対象に行われた実験があります。
それが「褒め方の違いで行動が変わるかどうか」という実験です。
- 対象の小学生を2つのグループに分ける
- 「知性」を褒めたグループと「努力」を褒めたグループに分ける
- 難易度が異なるテストを用意し、1回目は同じ難易度のテストを受けさせる
- 2回目のテストは自分で難易度を選ばせる
という実験内容です。
この後、どんな行動に出たかというと…
- 知性を褒めたグループ:簡単な方のテストを選ぶ
- 努力を褒めたグループ:約90%が難しい方のテストを選ぶ
このような行動に出たのです。
さらに驚くべきことは、その後再度テストをした際に…
- 知性を褒めたグループ:成績が20%下がった
- 努力を褒めたグループ:成績が30%上がった
という結果が出たのです。
この本の内容を一部参考にさせて頂いてるので、もし興味がある方はぜひお手に取ってみて下さい。
とても面白い内容となっているのでオススメです。
過程を褒められると「もっと頑張ろう」と思う
相手を褒めるときは「過程(努力)」を褒めて下さい。
そうすることで褒められた相手は、
もっと頑張ろう!
と思うことができます。
先ほどのスタンフォード大の実験結果から分かるように「頑張った、努力した」という過程を褒められると、「自分にもできるんだ!」という気持ちが高まり、さらに困難な問題ややったことないことにもチャレンジしていく傾向があるのです。
結果を褒められると「これより下がったらいけない」と思う
今度は反対のケースです。
人は「結果(能力)」を褒められると、
今回の結果を下回ったら褒めてもらえないかもしれない…
と思ってしまいがちです。
先ほどのスタンフォード大の実験から分かるように、「頭が良い(点数が高い)」という結果を褒められると、「頭が良いと思われるには100点を取らなきゃ」と考えます。
自分のプライドを守ろうとしてしまうのです。
そうなると困難な問題や、やったことないことを避けるようになり、できる範囲での行動しか取らなくなる傾向があります。
褒めて伸ばすことの本質とは「認めること」
褒めて伸ばすことの本質とは「認めること」です。
良い点数取ったね!すごいね!
ではなく、
良い点を取れたのは、あなたが頑張ったからだよね、良い点もその頑張りもあなたの力だよ
このように「認めてあげる」ことこそが褒めることの本質です。
さらに具体的に説明していきます。
相手の努力や過程を認める
相手の努力や過程を認めてあげましょう。
- あなたが頑張って勉強したから良い結果が出たんだね
- あなたが楽しそうにみんなを励ましてたから周りも明るく良い雰囲気だったんだね
努力や過程を褒められることで人は「もっと頑張ろう!」と思えます。
ここで一番お伝えしたいのは、「結果の良し悪しはあまり重要じゃない」ということです。
試合には負けた、でもお前が最後まで諦めないでチームを盛り上げてくれたから最後まで戦えた
このように褒められたら、「次こそは勝つ」と結果を悲観しすぎることも少ないでしょう。
相手の努力や過程を知らなくても想像でいい
相手の努力や過程を褒める時に、
でも私、この選手がどんな風に頑張っているかを知らない…
ということもあるかと思います。
土日の練習しか来れないコーチ・遠く離れた部署にいて毎日顔を合わせない上司などが良い例です。
安心してください、知らなくても「想像」でもいいのです。
- こんな良い結果を出すには、普通じゃ考えられないほどの努力が必要だったはずだ、君だったから達成できたんだね
- 試合には負けた、しかしみんな最後まで諦めなかった、それは君が日々みんなをまとめて頑張ってきたからだよね
このように想像でも構いません、ただし「相手になりきって、どんな努力を積み重ねてきただろうか」と本気で考えることが大切です。
まとめ
この記事を読んでもらったことで…
- ただ褒めればいいわけじゃない
- 「褒めて伸ばす」の本質
を知ってもらえたと思います。
褒めて伸ばそうとする気持ちはとても相手思いで素晴らしいです。
ただ、方向を誤ってしまうと「自分と相手の両方」を苦しめることに繋がります。
子供のため、選手のため、結果に固執した言葉がけをしていませんか?
結果を出したいのはみんな同じであり、当たり前の気持ちなんです。
だからこそ、いかに過程を大切にできるか。
過程を大切にできるようになるためにも、まずは指導者である私らが「過程を認めてあげる」ことから始めましょう。
この記事を読むことで今までの褒め方を振り返るキッカケになってくれたら幸いです。