【プロボクサー垂水稔朗にインタビュー】ボクシングから学ぶ結果に相応しいメンタルとは
こんにちは。
メンタルコーチの石井タイキです(@senaka_push)
メンタルコーチとして活動する中で…
- 結果を出せる人
- 結果がなかなか出ない人
いろんな方たちを見てきました。
その中で、「結果を出している人」はそうでない人たちと何が違うのか?
そんな疑問を解消すべく、直接その道のプロとして結果を出している人にインタビューしてみました。
今回、インタビューをしたのは現在プロボクサーとして日本で活躍している垂水稔朗さんです!
実は、彼とは私が以前勤めていた会社では同期で、内定者時代から仲が良く、今回このような形になりました。
プロボクサーとして活躍する彼から語られる結果に相応しいメンタリティとはどんなものなのでしょうか?
プロボクサー垂水稔朗のプロフィール
1993年生まれ。
愛媛県新居浜市出身。
協栄ボクシングジム所属。
小学校時代:空手
中学校〜高校時代:野球
高校2年生:ボクシングに出会う。
大学入学時:プロボクサーを目指しより一層真剣に取り組む。
現在:株式会社セントメディアにて会社員をしつつプロボクサーとして活躍。
- 戦績:18戦12勝3敗3分
- 階級:ウェルター級 日本ランキング1位
正直、ボクシングを始めた理由は全然大した理由じゃなくて「なんとなく」がキッカケでした。
強いて言えば、ボクシングを選んだ理由も小学校のときにやっていた空手がルーツになっていると思います。
プロボクサー垂水稔朗のメンタリティ
ここからは実際にプロボクサーとして活躍する垂水稔朗さんのメンタリティについて触れていこうと思います。
本人の価値観や大切にしている考え方など様々なことを聞いてきました。
メンタルコーチとして話を聞いていて、納得と感動の連続でした。
「プロになる」と決断した瞬間は大学入学時
ボクシング自体を始めたのは高校2年生のときなんですが、その頃はまだ本気ってわけじゃなかったですね。
真剣にプロを目指そうと決意したのは、大学に入学したとき。
正直、プロを目指すって思ったときも「確固たる強い意志」があったわけじゃないんです。
最初は「プロってかっこいいな〜」くらいの気持ちでしたね。
実際、ボクシングでダメでも就職して働くとか、いくらでも選択肢があると考えてました。
だからこそ、思い切って「プロボクサーを目指す」って決断ができたのかもしれないですね。
日々のモチベーションの源は「感謝」
会社員とプロボクサーを両立する上で日々のモチベーションは非常に重要だと思います。
毎日、業務後にボクシングの練習やフィジカルトレーニングを行うくらいだから並大抵ではありません。
そのモチベーションの管理っていうのはどうしているでしょうか?
一番は周りへの「感謝」ですかね…。
私は会社に属しながらプロボクサーとしても活動しているんですけど、会社の理解もあってある程度の業務を制限してもらっているんです。
だから定時で上がらせてもらえるし、上司も「定時だから早く帰れ」と言ってくれる。
その間、他のメンバーはまだ仕事をしてくれている。
そんな環境があるからこそ両立して練習ができているので本当に感謝しています。
応援やバックアップしてくれている会社の人たちの前では負けられないですよね。
試合前・減量中に意識していること(食事・メンタル)
ボクシングだと階級制だから減量が必要ですよね、食事で意識していることはありますか?
一番はギリギリまでしっかり食事をして栄養を補給することですね。
やっぱり体重は落とさないといけないんですけど、しっかり炭水化物を摂るようにしてます。
試合ギリギリまではちゃんと3食お米から炭水化物を摂るように心がけてますね。
それも勝つための準備であり、無理に減量しても意味ないと思っているので。
では今度はメンタル面で意識していることはありますか?
やっぱり減量中は試合前でハードにトレーニングをするし、栄養が足りてないし、いろんな意味でナーバスになります。笑
だからこそ…
- それまでの練習でどれだけの不安を取り除けるか?
- 自信を持って試合に臨めるようにいかに準備するか
この2つを大切にしているんですが、これだけやってもナーバスにはなってしまうので、いかにそれを「できる限り軽減できるか」を意識しています。
あとは、自分のポリシーとして絶対に心に決めていることがあって…
「減量中のストレスを絶対に周りに見せない」
ことは徹底するようにしています。
そうなんですね…食べられないとやっぱりストレスが溜まりそうですけど何か理由はあるんですか?
純粋に「カッコ悪いな」って思うからです。笑
あとは、「自分が好きでその状況を選んでいる」のにそんなことするのって、自分自身を否定しかねないなって思うんです。
だからここは特に徹底してますね!
奥さんにはその分、弱音を聞いてもらってるので、本当にありがたい存在だなって思います。
人生での挫折
今までに「もうダメだ…」って挫折はありますか?
ボクシングに真剣に取り組んできて6年なんですが、実はボクシングで挫折を経験したことはないんです。
人生で一番の挫折は「高校を退学したこと」ですかね…。
ちなみにその理由っていうのは?
当時は真剣に野球に取り組んでいました。
半分推薦みたいな形で学校に入学して野球に明け暮れました。
でも、野球部の監督とどうしても合わなかったんです。
今思えば、自分も弱かったなと思うんですが当時はどうしても許せなくて。
野球部を辞めて、学校には残るって選択肢はなかったんですか?
野球をやるために学校に行っていたし、野球に本気だったので「野球をやめる=学校をやめる」でしたね。
当時は本当に辛かったです、友達とは仲が良かったし部活外でも色々と役割を担ってたりして楽しくやってたので。
でもそんなどん底を味わったからこそ、ボクシングで挫折せずに済んでるのかもしれないですね!
挫折から立ち直れたのは家族の支えと成功体験
高校時代の挫折からはどのように立ち直っていったんですか?
挫折から立ち直れたのは、「家族」と「大学受験」のおかげだと思います。
高校を辞めた自分が卒業単位を取得できる場所を探してくれたり、家族からのサポートが本当に大きかったです。
あと、実は立ち直れた理由の一つとして「大学受験」があります。
関西の大学には合格していたんですが、どうしても東京に行きたくて親に「浪人させてくれ」って頼み込みました。
本気さが伝わったのか親が許してくれて、翌年に無事に志望校に合格できたんです。
あの受験勉強のときの経験が私の「人生での成功体験」になっていますね。
それに浪人中に今の奥さんと出会ったので、浪人してなかったら今の自分はいないなと思ってます!
大切にしている考え・価値観
個人的に大切にしている価値観や考え方を教えてください!
メンタル面で大切にしている考え方としては月並みですが、「自分にまず勝つ」ということですね。
相手に勝つ前にまず自分に勝てと言われますが、本当にその通りだと思います。
あとはこれはボクシングの競技特性もあるのですが、やはり本気で殴り合うので肉体的に危険を感じることもあります。
網膜剥離や脳震盪などのリスクもあるので…。
だからこそ、
「生きてることに感謝できてる」
「死ぬこと以外はかすり傷」
このように考えられる部分はあると思います。
その中でも一番大切している考え方があって…
良いときは上を見て、「もっとすごい人はたくさんいるんだ」と。
悪いときは下を見て、「自分は競技に打ち込むことができて恵まれている」と捉える。
このように常に謙虚であり、落ち込みすぎないようにバランスを取ることを大切にしています。
自分にとってボクシングとは「自分を表現するための一つの手段」
プロボクサー垂水稔朗にとって「ボクシング」とは何ですか?
私にとってボクシングとは「自分を表現するための一つの手段」です。
あくまでボクシングは人生をよりよくするための一つの手段なので…
- ボクシングのための人生(×)
- 人生のためのボクシング(○)
このように思っています。
プロボクサーとして相応しいメンタリティとは?
私のメンタルコーチングでは求める結果に「相応しいメンタル」を手に入れることが大切なんですが、プロボクサー垂水稔朗にとって「プロボクサーに相応しいメンタリティ」とは何だと思いますか?
考えたことがない質問で難しかったんですが、強いて挙げるとすると…
- 感謝
- 「自己実現をしたい」と思える強さ
- 自分がどう在りたいかを考えられる
この3つですかね…。
先ほど話にも出たんですが、特に「感謝」は私の原動力になっています。
今後の目標
最後に「今後の目標」を教えて下さい!
今の会社の一員として「日本チャンピオン」になることです!
プロボクサー垂水稔朗は「結果に相応しい男」だった
今回はボクシングで活躍する垂水稔朗さんのインタビュー記事でした。
今回の記事で、結果を出すアスリートのメンタル面を知ることができたと思います。
- ボクシングでプロを目指している人
- 別の競技でプロ、もしくは大きな結果を出したい人
- 競技はやってないが、今目の前に取り組んでいる”何か”がある人
一つのことに限らず、トップアスリートのメンタリティに触れることはどんなことにも活きてくると思います。
ぜひ、参考にして頂ければと思います。
今回のゲストはプロボクサー垂水稔朗さんでした!
本人のTwitter、所属ジムの公式HPはこちら!
Twitter:垂水稔朗(@UVVM14bxaePfGNb)
協栄ボクシングジム:公式HP